
交通事故の後、数日経ってから首に痛みを感じている方もいるでしょう。
その痛みは、事故の衝撃による「むち打ち」が原因かもしれません。
この記事では、交通事故後に起こる首のむち打ちについて、痛みや治療法を詳しく解説します。
目次
■交通事故後で生じる「むち打ち」とは
交通事故後は、首や肩、背中に「むち打ち」が起こり、痛みや違和感が出現する可能性があります。
はじめに、むち打ちがどのようなケガなのかを確認していきましょう。
むち打ちは首への強い衝撃が原因で起こる
むち打ちは、交通事故や転倒、スポーツ中の接触など、強い衝撃が原因で起こる首のケガです。
運転中に後続車から追突されたり、歩行中に轢かれたりすると、衝撃で首が大きくしなります。その際、首の筋肉や靭帯、関節などに炎症が起こり、痛みや違和感が生じるのです。
一見するとケガをしていないように見えても、首の骨や筋肉は大きなダメージを受けている場合があります。交通事故後は早めに整形外科を受診し、むち打ちを含めた全身の検査を受けることが大切です。
むち打ちの痛みは事故から数日後に出てくる場合がある
むち打ちは、交通事故から数日後に痛みが出るケースがあります。
交通事故直後は、強い衝撃への防御反応として「アドレナリン」が放出されており、身体に痛みを感じないケースも多いです。
事故直後は問題なかったものの、後で痛みや違和感が出現し、治療が必要になる方も少なくありません。また、発見と治療が遅れると痛みが長引いてしまう可能性があります。
また、交通事故の場合、事故から時間が経ってから痛みを訴えても「交通事故とは関係性がない」と診断され、保険金や賠償金を受け取れなくなる可能性もあるのです。
交通事故直後に痛みがなくとも、なるべく早めに整形外科を受診し、首の検査を受けておくと安心です。
■むち打ちの痛みの特徴
むち打ちでは「首の痛み」と「頭痛」を感じる場合があります。
首を動かすと痛みが強くなるため、運転や家事など、日常生活のさまざまなシーンに影響を及ぼしてしまうことも。
また、慢性的な頭痛が生じる場合もあります。
頭が締め付けられるような痛みや、ズキズキ・ガンガンするような痛みが続くため、日中の活動に支障が出てしまうことも多いです。
また、むち打ちの痛みは長く続くケースも少なくありません。
炎症の強さによっては、数か月~1年以上も痛みが続く場合があるため、早期からの治療が重要です。
交通事故後のむち打ちは遅れてやってくることもある
むち打ちの注意点として、痛みが遅れてやってくることに注意しましょう。事故直後に症状が軽くても、しばらくは無理をせず体の変化に気を配ることが大切です。
■むち打ちの治療法
むち打ちの治療は「保存療法」が基本であり、手術などの治療は行わずに様子を見ていきます。整形外科で行う主なむち打ちの治療法は、以下の通りです。
-
薬物療法
-
装具療法
-
リハビリテーション
それぞれ詳しく解説します。
薬物療法
むち打ちの痛みを抑えるために、痛み止めや湿布薬などを使用する場合があります。
むち打ちの痛みの原因は首の組織の炎症であるため、痛み止めや炎症止めの薬でやわらげることが期待できます。
装具療法
装具療法とは、首の骨や筋肉を支える「サポーター」や「頚椎カラー」を使用する治療法です。
日常生活で首を動かすと、むち打ちの痛みが強くなる場合があります。
首の動きを制限する頚椎カラーや、筋肉を支えるサポーターを使用することで痛みがやわらぎ、日中に活動しやすくなるでしょう。
リハビリテーション
リハビリテーションもむち打ちの痛みをやわらげる選択肢の1つです。
熱や電気のエネルギーで痛みを取り除く「物理療法」と、筋肉や関節を動かす「運動療法」を行い、痛みとその原因を治療します。
むち打ちになると、筋肉がこわばったり、痛みをかばって姿勢が悪くなったりすることも珍しくありません。
リハビリテーションでは姿勢の矯正や、筋肉の柔軟性を高めるストレッチ・トレーニングを行い、むち打ちの根本的な解決を目指します。
■交通事故後は整形外科でむち打ちの検査と治療を受けよう
交通事故に遭った場合、むち打ちを受傷して首に痛みが出る場合があります。
事故直後には痛みがなくとも、首の骨や筋肉が損傷しているケースは珍しくありません。
交通事故をはじめ、首に強い衝撃を受けた場合には、早期に整形外科で検査と治療を受けましょう。
『ささき整形外科クリニック』では、交通事故後の身体の検査や、むち打ちの診断・治療を行っています。リハビリテーションや装具療法など、幅広い治療選択肢から、患者さま一人ひとりに合うむち打ち治療を提供可能です。
万が一交通事故に遭った場合や、むち打ちの痛みにお悩みの場合には、お気軽に当院へご相談ください。
